エンディングノートは無料で作れる?費用をかけずに始める方法

エンディングノートに興味はあるけれど、「市販品を購入する前に、どんなものか確認したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。書店では様々なエンディングノートが販売されており、最近では100円ショップでもよく見かけるようになりました。価格も数百円から数千円まで幅広く、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。

実は、エンディングノートは無料で始めることが可能です

無料で配布されているものやダウンロード利用可能なフォーマットを使えば、費用をかけずにエンディングノート作りをスタートできます。まずは気軽に試してみて、自分にとって重要な項目や書きやすいスタイルを見つけてから本格的なノートを検討してみても良いでしょう。

エンディングノートは無料で配布されている?

エンディングノートは市販品もさまざまな種類がありますが、無料で入手する方法もあります。

これから紹介する3つの方法はいずれも気軽にエンディングノートが入手できるため、「まずは書いてみよう」という入口として特におすすめです。

もちろんそのまま正式なエンディングノートとして使い続けても良いですし、後々お気に入りのノートを見つけて清書するための下書きとして活用しても良いでしょう。

無料でエンディングノートを入手する方法は、主に以下の3つがあります。それぞれの特徴と入手方法について詳しく見ていきましょう。

地方自治体のホームページや窓口

多くの自治体では、住民サービスの一環としてエンディングノートを無料で配布しています。ホームページからエンディングノートがダウンロードできるほか、パソコンを使っていない方へは窓口での無料配布を行っているケースや郵送に対応しているケースもあります。

エンディングノートを配布している自治体については、下記の記事を参考にしてください。

個人的なおすすめ:大阪法務局/大阪司法書士会によるエンディングノート

数ある無料エンディングノートの中でも、私が個人的に特におすすめしたいのが大阪法務局/大阪司法書士会が提供するエンディングノートです。

ダウンロードURL: https://houmukyoku.moj.go.jp/osaka/endingnotes.pdf

このエンディングノートの特徴は、書く項目がわりとシンプルで、初心者でも取り組みやすい点にあります。

かなりコンパクトな内容になっているため、しっかりと詳細な情報を残したい場合は物足りなく感じる可能性もありますが、「まずはこれで書いてみて、もっと詳細に残したい項目がある場合は他のノートやフォーマットを探してみる」という使い方がおすすめです。

司法書士会が制作しているだけあって、遺言書など「いざというときの知識」もわかりやすく解説されているため、エンディングノートを書かない場合でも、目を通すだけでも勉強になります。

保険会社による無料配布

保険会社でも、ダウンロード可能なエンディングノートを配布しているところがあります。

住友生命|おもいやりノート2024

https://cam.sumitomolife.co.jp/lineup/mirailabo/digibook/omoiyari_note/?pNo=6

このノートは保険会社らしく、保険や資産に関する項目が充実しており、金融関係の情報整理に役立つ内容となっています。

第一生命|絆ノート

絆ノートは第一生命が直接配布しているものではなく、地方自治体を通して配布しているエンディングノートになります。

ここでは一例として埼玉県戸田市が公開しているURLを紹介します。

https://www.city.toda.saitama.jp/uploaded/attachment/66110.pdf

ほかにも、兵庫県洲本市や新潟県燕市など、さまざまな地方自治体で配布されています。

終活サポート企業による無料配布

葬儀関連企業や終活サポート企業では、サービス利用者向けに無料でエンディングノートをプレゼントしている場合があります。

企業によっては資料請求が必要な場合もありますが、多くの場合は個人情報の入力だけで手軽に入手できます。終活サービスの情報収集と合わせて、エンディングノートも入手できるため一石二鳥といえるでしょう。

日刊葬儀新聞|エンディングノート

https://sougi.bestnet.ne.jp/endingnote/index.php

必要な項目だけを選んでダウンロードできます。資料請求などの必要はありません。

いい相続|相続財産エンディングノート

https://www.i-sozoku.com/download-endingnote

資料請求で、相続に特化したエンディングノートのプレゼントがあります。

ダウンロードデータを利用するメリット

ダウンロード版エンディングノートには、冊子版にはない大きなメリットがあります。

ページを差し替えできる

冊子になっているエンディングノートとは違い、ダウンロードデータの場合は、必要なページだけを印刷して書き直すことができます

特に資産やデジタルデータの取り扱いについては、一度エンディングノートを書いても、生活しているうちに状況が変わり、書き直しが必要になる可能性が高い項目です。

冊子になっている場合も、書き直しが生じる項目は付箋で対応することも可能ですが、ページごとの差し替えの方が圧倒的に便利で見やすくなります。

また、過去の情報も消すのではなく、どれが最新情報かわかりやすい状態で保管しておくと、自分の考え方の変化などの記録にもなるためおすすめです。このような管理方法により、エンディングノートが単なる情報の記録にとどまらず、人生の軌跡を残す貴重な資料にもなります。

エンディングノートの見直しタイミングについては、下記の記事で詳しく解説しています。

紙以外にも無料のエンディングノートが作れる?

エンディングノートをはじめ、終活に関するアプリもあります。

無料で使えるものもあるため、気軽に試してみても良いでしょう。

ただし、自身のスマートフォンにデータが残るため、どこに終活に関する情報を残してあるか家族にあらかじめ伝えておかないと、せっかく記録していても、見つけてもらえない可能性があるため注意しましょう。

無料で始められるエンディングノートは「まずはじめてみる」のきっかけにおすすめ

終活を何から始めて良いかわからないときに、まずはエンディングノートから始めることで、資産やデータなどのさまざまな「自分の現在の持ち物」を確認できたり、亡くなる前後の希望などを見つめ直すことができます。

しかし、いざ始めようとすると、「市販品を買っても続けられるか不安」「自分に合うかわからないのに費用をかけたくない」といった理由で、なかなか手をつけられずに先延ばしになってしまうことも少なくありません。

そんなときこそ、簡単にダウンロードできる無料のエンディングノートの出番です。費用をかけずに始められるため、「もし合わなかったら他のものを試してみよう」という気軽な気持ちで取り組むことができます。

また、エンディングノートは一度書いて終わりではなく、人生の変化に合わせて更新していくものです。

完璧なエンディングノートを作ろうと考えすぎず、まずは無料のものを使って実際に書き始めてみることで、自分にとって必要な項目や書きやすい形式が見えてくるはずです。

無料のダウンロード版から始めて、自分のスタイルを見つけながら、充実した終活を進めていきましょう。