エンディングノートを書いてみようと思い立ったものの、今度はその種類の多さに圧倒され、心が折れたことはありませんか? エンディングノートは文房具店やAmazon・楽天で買えるほか、保険などの資料請求のプレゼントになっていることもあります。
そして実は、身近な100円ショップのダイソーでもエンディングノートを購入することができるんです。
この記事では、ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」について、その内容や特徴、メリット・デメリットを詳しく解説していきます。
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」の特徴
ダイソーで販売されている「もしもに備えるエンディングノート」は、110円(税込)という手頃な価格でありながら、市販のエンディングノートと比較しても遜色ない充実した内容となっています。
一般的な書店で販売されているエンディングノートは1,000〜1,500円程度の価格帯が多いなか、ダイソー版は圧倒的にコストパフォーマンスに優れています。
全96ページのボリュームがあり、自分自身についての基本的な情報のほか、お金・家族・看護や介護・葬儀・相続など終活に必要な項目が体系的に整理されています。
ダイソーの「もしもノート」とは別物?
「ダイソー エンディングノート」と検索すると、「もしもノート」を紹介しているページも見つかります。
「もしもノート」は、じぶん・おかね・けんこう・おつきあいれんらく・うちの子(ペット)というカテゴリ別の5冊に分かれたエンディングノートですが、現在は取り扱いがないようです。
そのため、現在ダイソーで購入できるエンディングノートは「もしもに備えるエンディングノート」のみとなります。
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」の内容
ダイソーのエンディングノートは7つのパートに分かれており、終活に必要な項目が体系的に整理されています。どのような項目・内容があるか、詳しく紹介していきます。
Part1 私について
Part1「私について」では、自分自身に関する基本的な情報を記録します。生年月日、出生地、血液型などの基本情報のほか、学歴や職歴、好きなものや大切な思い出のエピソードについての記載欄もあります。
医療面では、かかりつけ医の情報や持病・病歴、服用中の薬についての記録が可能です。
さらに、ペットを飼っている方のために、ペットについての情報(名前、種類、かかりつけ病院など)を記載する欄も設けられています。
Part2 お金について
Part2では、預金口座やクレジットカード、証券会社の情報はもちろん、貴金属、不動産、骨董品など財産に関する情報を整理します。
年金や保険についての記載欄も設けており、公的年金(国民年金、厚生年金など)と私的年金(企業年金、個人年金など)の詳細情報を記載したり、生命保険や損害保険など、加入している保険の詳細(保険会社名、証券番号、保険金額など)も記録できるようになっています。
Part3 家族・親族・友人について
Part3では、大切な人たちの連絡先を整理します。家族・親族はもちろん、友人や所属している団体などの氏名、続柄、住所、電話番号が記載可能です。
それぞれの相手ごとに「もしものときの連絡」として「入院時/危篤時/通夜・葬儀/すべて知らせない」のいずれかにチェックを入れておけるため、万が一の際に家族が迷うことなく連絡の要不要を判断できます。
Part4 看護・介護について
Part4では、介護が必要になった場合の希望(自宅介護か施設介護かなど)や、延命治療についての意思を記載します。
胃瘻や鼻チューブによる栄養補給・人工呼吸器の使用・心肺蘇生術の実施など、具体的で詳細な項目が用意されており、チェックを入れるだけで意思表示が可能です。また、臓器提供や献体についても希望を記載できるようになっています。
Part5 葬儀・お墓について
Part5では、葬儀の規模(家族葬、一般葬など)、宗教・宗派、お墓の希望(既存の墓、新しく建てる、納骨堂、散骨など)について詳しく記載できます。
死後事務委任契約を結んでいる場合は、その詳細(委任者の連絡先など)についても記載可能です。
Part6 遺言書・相続・死後の対応について
Part6には法定相続人を整理するための家系図記入欄があり、相続関係を視覚的に把握できます。
また、遺言書の有無、保管場所、執行者の情報を記録できるほか、遺産分割についての希望や形見分けについても記載できます。現代ならではの項目として、携帯電話やパソコン、SNSアカウント、デジタルデータ、日記などの処分についての希望も記録できるようになっています。
遺産分割の希望について記載するページもありますが、エンディングノートに記載した内容は法的な効力を持ちません。エンディングノートに書き出すことで自身の希望について整理し、それをもとに遺言書を作成することをおすすめします。
Part7 大切な人へのメッセージ
Part7は、家族や大切な人へのメッセージを残すパートです。個人宛てのメッセージを書く欄が複数用意されており、普段は言えない感謝の気持ちや思いを伝えることができます。
巻末:置き場早見リスト・緊急連絡先など
巻末には「置き場早見リスト」や「緊急時の連絡先」などが設けられています。
「置き場早見リスト」にはマイナンバーカードや銀行印、重要書類などの置き場所が一覧として記載できるため、遺族が必要なものをすぐに見つけられるよう配慮されています。
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」のメリット
ダイソーのエンディングノートには、下記のようなメリットがあります。
メリット1. 圧倒的なコストパフォーマンス
1冊110円(税込)という価格は、エンディングノートとして破格の安さです。「まずは試しに」と気軽に取り組めるため、終活初心者にとって心理的なハードルが低いのが大きな魅力です。
メリット2. 充実した内容
安価でありながら、エンディングノートとして必要な内容が網羅されています。市販の高価なエンディングノートと比較しても、項目の充実度は遜色ありません。
メリット3. 専門家による監修
ファイナンシャルプランナー法人が監修・執筆を手がけているため、専門的な観点から必要な項目が整理されており、信頼性が高いです。
メリット4. 理解を深めるコラム
ところどころに終活に関するコラムが設けられており、書きながら終活についての理解を深められます。人によっては不要と感じる可能性もありますが、遺言書の作成方法など実用的な内容も含まれるため、知識として参考になるでしょう。
メリット5. 使いやすい設計
詳細な目次が記されているので、後から見る人が必要な情報にアクセスしやすくなっています。また、記入欄が大きく設計されており、文字が書きやすいです。
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」のデメリット
ダイソーのエンディングノートは大変コスパ良い商品ですが、下記のようなデメリットも存在します。
デメリット1. 入手が困難な可能性がある
店舗によっては取り扱いがなかったり、取り寄せが必要だったりする場合があります。
また、ダイソーのネットストアでは10冊単位でのセット売りとなっている上、売り切れが続いているようです(2025年9月現在)。
そのため、店舗在庫がない場合は、入手に時間がかかる可能性があります。
デメリット2.表紙デザインが気に入らない可能性がある
ダイソーのエンディングノートの表紙デザインについては、「少し地味」「おしゃれではない」と感じる方もいるかもしれません。エンディングノートであることや内容がわかりやすい表紙ではあるのですが、人によって好みが分かれる表紙となっています。
見た目も気になるけれど100均で済ませたい場合は、セリアのエンディングノート購入を検討してみても良いかもしれません。
3. ボリュームに対する心理的負担
ダイソーのエンディングノートは96ページというボリュームがあるため、「こんなに書かなきゃいけないの?」と最初は威圧感を感じるかもしれません。ただし、全ての項目を埋める必要はなく、重要な部分から段階的に記入していけば問題ありません。
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」はどのコーナーにある?
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」は、文房具コーナーの一般的なノートと一緒に並んでいるケースが多いようです。
ただし、店舗によってはレイアウトが異なる場合もありますので、見つからない場合は店員さんにたずねてみることをおすすめします。
気軽に終活を始めるならダイソーのエンディングノートがおすすめ
ダイソーの「もしもに備えるエンディングノート」は、110円という手頃な価格でありながら、本格的なエンディングノートとしての機能を十分に備えています。専門家による監修で内容も充実しており、終活初心者から経験者まで幅広く活用できるでしょう。
終活は「いつかやろう」と思いながらもなかなか始められないものですが、この価格であれば気軽に手に取ることができます。完璧に書こうと思わず、まずは重要な部分から少しずつ記入してみてはいかがでしょうか。